《scene》

花火を撮ることが好きで、何度か撮りに行った。2025年の相模原の花火大会は建物が邪魔をしてあまりよく見えなかったのであまり写真は撮らなかったが、しばらくすると、遠くでものすごく小さく別の花火大会の花火が見えた。なんとなく持っていたビデオカメラでズームして定点で撮影してみたら、自分はカメラではなく花火を見ることができて、ファインダーやモニター越しに見るそれとは違い、濾過された風景ではなく体験として豊かなものだった。mini DVで撮影したため、PCにダビングする時に、同じ時間をかけて、録画した映像を確認する。こうして何度か見返すことで、自分がそこで体験したことを振り返る。撮影するときはカメラを放置して、自分はカメラを意識せずに辺りを眺めたり、観光したりする。この自分は体験と、記録の両方を手に入れることができる。

会場|COMMUNE BACE マチノワ

撮影|前田梨那